オートバックスが中国・奇瑞と組んでEV新ブランドを始動! 日産リーフ開発者との共闘、2029年までに「4車種」投入どうなる
中国の奇瑞汽車とオートバックスなど5社連合が、2027年から日本で中国製EVを投入。29年までに4車種、30年以降は国内生産も視野に、低コスト水平分業モデルで市場参入する。日本発ブランドとして展開する狙いもある
中国勢が担う技術と生産拠点
出資に加わった5社のなかでも、奇瑞は技術面を支える中心的な存在だ。これまで磨いてきた知見を土台にして、開発の指揮を執ることになる。中国国内での競争が激しさを増すなか、同社はロシアや欧州、東南アジアへと着実に販路を広げてきた。なかでも英国での勢いは目覚ましく、2026年第1四半期のシェアは6%近くまで伸びている。右ハンドル圏への適応や、各国の厳しい法規を乗り越えてきた実績は、日本市場を攻める上でも強みとなるはずだ。高度な運転支援やスマホとの連携といった機能を、中国ならではの速いサイクルで製品に落とし込んでいくだろう。
製造の役割を担う江蘇悦達汽車は、かつて現代自動車系の起亜などと提携していた国有企業である。現在は交換式のバッテリーを積んだ商用EVに力を入れており、年間1万台を作る力を備えている。提携先だった新興EVメーカーの華人運通が2024年8月に破産したが、2025年5月にはカナダのエレクトラがその株式の69.8%を取得した。すでに海外から10万台を超える注文を取り付けているという。中国国内で余っている生産設備をうまく使い、日本向けの拠点へと転換していく動きには、徹底した経済合理性がうかがえる。
電池の供給を受け持つ国軒高科の存在も無視できない。2026年第1四半期に世界シェア10.2%を占めて5位に食い込んだ同社は、フォルクスワーゲンが約25%の株を持つ筆頭株主でもある。欧州基準の安全管理や規制をクリアしている事実は、日本国内で根強い発火への懸念や品質への不信感を、資本の背景をもって打ち消す材料になる。奇瑞とのタッグによって、日本メーカーがなかなか手を出せない水準の調達コストを実現すれば、価格競争において大きな優位に立つ可能性がある。