「子どもがいる = ミニバン」はもう時代遅れ? 資産3000万円層ですら崩れ始めた家族車の“定番像”
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家族向けの車といえばミニバンという見方は長く続いてきたが、軽自動車やコンパクトカー、SUVの広がりにより選び方は大きく変わりつつある。2025年の調査では軽自動車が最も多く選ばれ、ミニバンを上回る場面も目立つ。都市部の事情や家計の見直し、さらに将来の売却価値まで含めた判断が進み、車選びは実用と費用の両面から多様化している。
ミニバン優位の背景と変化

「HugKum」の読者アンケートを見ても、車内での過ごしやすさや積載能力への評価は依然として根強い。しかし、足元の景色は少しずつ変わりつつある。
近年、あえてコンパクトカーを相棒に選ぶ家庭が目立っているのだ。その理由は、燃費性能や購入・維持にかかる費用の低さに集約される。特に都市部では、手狭な駐車場や入り組んだ道が、大きな車体を持つことの不自由さを際立たせている側面もあるだろう。
家計の守り方も、車の選び方に色濃く反映されている。ソニー損保が2025年に行った「全国カーライフ実態調査」によれば、月々の維持費は軽自動車の1万200円に対し、SUV・クロカンは1万8500円。その差は8000円を上回る。この開きを移動のコストとしてだけではなく、子どもの学びや家族の体験を豊かにするための原資へ振り向ける。支出の優先順位を見直し、賢く家計を回そうとする世帯の姿が浮かび上がる。
さらに見逃せないのが、ハンドルを握る主役の変化だ。2024年の調査では女性の47.4%が軽自動車を主に運転しており、10代・20代に限ればその割合は55.2%にまで跳ね上がる。日々の送迎や買い物を担う当事者が、何よりも「扱いやすさ」を重く見るのは自然な流れだ。かつてのように世帯全体の最大公約数で決めるのではなく、日常的に使う人の実感を優先する。
今のファミリーカー選びは、広さという価値を取るか、あるいは費用と扱いやすさの調和を取るか。そんな極めて地に足の着いた、生活者としての判断でわかれているのだ。