「地味な路線」をキャッシュレス化? 北陸の路線バス会社が“平日78便減”でも止まらない根本理由

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ドライバー不足で最大6.3%の減便に踏み切った新潟交通。JR新潟駅―免許センター線での完全キャッシュレス化や顔認識による乗降データ化(20日間実証)を通じ、労働集約型モデルからの脱却を図る。供給制約下で交通網を維持する“データ経営”の実像が見えてきた。

労働力制約下の公共交通再設計

新潟交通の路線バス(画像:写真AC)
新潟交通の路線バス(画像:写真AC)

 人は窮地に追い込まれると、生存をかけてこれまでにない工夫を凝らす。新潟市に本社を置き、バス事業などを展開する新潟交通は、深刻なドライバー不足という難局に直面している。

 これは同社に限った課題ではなく、少子高齢化が進む日本全体で、多くの事業者が直面する生存競争の縮図だ。同社が見せる動きは、交通インフラが維持の限界を迎えた時代において、

「いかに事業を継続させるか」

という具体的な解法を提示している。これまでのバス事業は、人を雇って車両を動かす労働集約型のモデルで成り立ってきた。しかし、サービスを供給するための最大の資源であるドライバーが不足する現状では、従来の手法は通用しない。そこで同社が進めるのが、

「最先端テクノロジーを活用した省力化」

だ。限られた人員や車両という経営資源を最も効率よく配分するため、情報の精度を徹底的に高める。同社の取り組みを分析すれば、全国の交通事業者が生き残るための道筋が浮かび上がってくる。

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