「不祥事は絶対に忘れない」 それでも“旧ビッグモーター”の流れをくむ企業が4位浮上! 顧客満足度ランキング、5610人の選択とは

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5610人の実体験が示した中古車市場の現実。首位オートバックスカーズは71.8点で5年連続トップ、WECARSは69.7点で4位に浮上した。一方、9位ネクステージは65.9点に沈む。価格ではなく「購入後の安心」が評価を分ける中、信頼の行方が厳しく問われている。

評価の分布と首位企業の強み

「中古車販売店」の顧客満足度調査の結果(画像:オリコン)
「中古車販売店」の顧客満足度調査の結果(画像:オリコン)

 今回の調査結果を眺めると、中古車販売のいまが如実に浮かび上がってくる。総合順位は、首位のオートバックスカーズが71.8点。次いでTAXが71.3点、アップルが70.6点、WECARSが69.7点と続き、9位のネクステージは65.9点となった。この顔ぶれは、安さや在庫の豊富さで決まったわけではない。評価の軸には、車の質はもちろん、

・担当者の接客力
・価格の納得感
・アフターサービス

など七つの項目が据えられた。商談から納車後まで、取引のすべてを包み隠さず見つめる視線がそこにはある。

 中古車という商品は、売り手と買い手のあいだに横たわる情報の格差がとりわけ大きい。買い手がその車の本当の状態を隅々まで知ることは難しく、結局のところ、最後は企業への信頼を信じるほかないからだ。

 1位から9位までの差がわずか5.9ポイントという僅差に収まった分布からは、消費者が特定の正解を見定めあぐね、多角的な視点で慎重に品定めをしている様子が見て取れる。既存の宣伝文句が疑いの目で見られるなか、5610人が寄せた声は、自らの体験を積み上げた重みのある記録として、業界全体の立ち位置を厳しく問い直している。

 オートバックスカーズが5年続けて首位の座を守り抜いた背景には、売ることと直すことを分けない一貫した構えがある。カー用品の販売や車検、日々の細やかな手入れといった接点の積み重ねが、買う前、そして買った後の安心を根底で支えてきたのだろう。事実、評価項目では

・店の利用のしやすさ
・担当者の接客力

など六つの項目でトップに立ち、購入後の対応でも71.0点で首位を占めた。一度きりの売り買いで終わらせず、長く乗り続けるための関係を築けているか。その問いへの答えが、この数字に表れている。

 人は利益を得ることよりも、損をすることをより強く忌避する。故障や不具合という目に見えない不安を拭い去るために、消費者は全国に広がる整備網という、確かな実体を持つ拠点を拠り所にするようになった。購入後の対応に対する71.0点という高い評価は、先が見えない不安を打ち消すための裏付けとして機能している。もはや、販売側の

「威勢のいい提案」

はさほど響かない。むしろ、日々の維持を支える盤石な基盤がもたらす地続きの安心こそが、いまの市場で何よりも重く受け止められているのだ。

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