「遮断機のない踏切」今後なくせるのか? 改修費1か所「1500万円以上」という現実、膨大な更新負担と安全投資の行方とは

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踏切は全国で減少を続ける一方、今も第3・4種踏切が約1割残り、1か所の改修費は1500万~2500万円にのぼる。近鉄はAI見守りを本格導入し、限られた資金と人手の中で安全をどう確保するかが問われている。

踏切改良法の見直し

踏切(画像:写真AC)
踏切(画像:写真AC)

 日本における踏切対策の背台骨となってきたのが、1961(昭和36)年に制定された「踏切道改良促進法」だ。半世紀以上にわたり踏切削減の旗振り役を担ってきたこの法律だが、時代の変化に即して2021年に大きなメスが入れられた。

 今回の法改正で最も目を引くのは、改良すべき場所を指定する期間の見直しだ。これまでの5年という短期間の区切りが取り払われ、より継続的な取り組みが可能になった。国の5か年計画と足並みを揃えつつ、10年、20年といった長期的な視点で投資計画を練られるようになった意義は大きい。

 さらに、鉄道事業者や道路管理者が自治体と協議の場を設ける仕組みも整えられた。これにより、現場ごとに異なる地元の事情や、歩行者の動線に即した細やかな対応を話し合う土壌ができつつある。

 こうした制度面の変化は、民間事業者にとって安全投資の先行きを見通しやすくする効果がある。例えば近鉄が進める画像解析技術のような新しい手法が、この制度の枠組みに組み込まれれば、公的支援の裾野は一気に広がるだろう。

 多額の費用を要する大規模な立体交差化が難しい地点であっても、最新の情報技術を駆使した対策に国や自治体の支援が及べば、コストを抑えながら確実な成果を上げる道が見えてくる。法制度の柔軟な運用が、テクノロジーの社会実装を後押しする形だ。

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