東日本大震災「節電案内の張り紙」がいまだに……なぜ「日暮里駅前の複合施設」は、再開発15年超でも街の核になれないのか?
荒川区・日暮里駅東口の再開発地区「サンマークシティ」。2007~2009年に完成した3棟の高層ビルは、かつて160軒以上を誇った駄菓子問屋街の跡地に立つが、駅動線の複雑さや15年以上経過した老朽化で集客課題が残る。
駄菓子屋問屋街の歴史

日暮里駅東口にはかつて、菓子類を専門に扱う問屋街も存在した。規模は160軒以上に上り、東京都内だけでなく群馬や栃木など関東全域から多くの卸売業者や小売業者が訪れる、日本でも最大級の駄菓子屋問屋街だった。
昔ながらの木造建物で駄菓子を販売する光景は、「こちら葛飾区亀有公園前派出所」などにも描かれ、レトロな街としても知られた。しかし、駄菓子屋や製造元の後継者不足などにより多くの店が閉じ、1990年代以降は次第に活気を失っていった。
低層の木造建物が多いこともあり、地震や火災への防災上の不安が残る地域でもあった。核となる施設がないため、街全体に活気をもたせることも難しかった。
こうした背景から、荒川区は2000年前後、日暮里駅東口前の問屋街付近を「ひぐらしの里」と名付け、日暮里・舎人ライナー(2008〈平成20〉年開業)の導入に合わせた再開発に着手した。西側のステーションポートタワーは2007年5月、中央の商業・公益施設を備えたステーションガーデンタワーは2008年2月、北側のステーションプラザタワーは2009年10月に開業。
3棟のタワーからなる再開発地区はサンマークシティと名付けられ、日暮里の新たな街の核として期待された。