なぜ「第三京浜」は、あんなに走りやすいのか?――35kmを結ぶもうひとつの幹線、「首都高」「東名」と並ぶ回廊の実像とは

キーワード :
, , ,
東京23区約995万人、横浜市約377万人――国内最大級の都市圏を結ぶ約35kmの道路網が、累計4.8兆円の価値を生んできた。第三京浜と横浜新道は、走りやすさと時間の確かさを土台に、物流と消費の動きをどう変えてきたのか。

首都圏二大都市の近接構造

基本片側三車線の第三京浜(画像:写真AC)
基本片側三車線の第三京浜(画像:写真AC)

 日本の市で最も人口が多いのはどこか――2026年3月時点、東京23区は約995万人と1000万人に迫る規模に達している。これに続く神奈川県横浜市も、同時点で約377万人を抱える。いずれも首都圏に位置し、東京駅と横浜駅の距離は車でおよそ35km。国内で上位に並ぶ人口規模の都市を結ぶこの区間は、経済活動の土台として日々使われている。近接するふたつの拠点が相互に働きかけ、価値を高め合う関係が続いているともいえる。

 この区間を支える道路網としては、都市高速の首都高速道路と幹線である東名高速道路がまず挙がる。首都高には1号羽田線・横羽線、湾岸線の2系統があり、大都市間の移動を受け持つ。これらに加え、見過ごせない役割を担ってきたのが

・第三京浜道路
・横浜新道

だ。第三京浜は東京都世田谷区の玉川インターチェンジ(IC)から横浜市神奈川区の保土ヶ谷ICまでを結ぶ全長16.6kmの路線である。横浜新道は自動車専用ではないが、国が管理する無料区間とNEXCO東日本の有料区間で構成され、神奈川区から戸塚区へとつながる。第三京浜は2025年に開通60年、横浜新道は2024年に50年を迎えた。半世紀を超える運用の積み重ねのなかで、社会にもたらした累計の経済効果は約4.8兆円にのぼる。

 この数字は、ふたつの都市の動きを滞りなくつなぎ、その力を引き出してきた結果でもある。筆者(都野塚也、ドライブライター)自身、仕事や日常で使う機会があるが、走りやすさに配慮されたつくりと使い勝手の良さは印象に残る。第三京浜と横浜新道がどのような価値を生んできたのか、今回は見ていこう。

全てのコメントを見る