「中国の部品が9割?」 トヨタ“EV変革”が迫る供給網の転換、系列維持に突きつけられた現実とは

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中国EV市場で進む主導権の移行は、トヨタ「bZ3X」が4か月で約2.6万台、累計8万台を販売した事実にも表れる。価格は約253万~368万円と低く、部品の多くを中国系に依存する中で、日本メーカーと日系サプライヤーは開発権限と供給網の変化に直面している。

日系サプライヤーの道

トヨタ・鉑智3X(bZ3X)に搭載されているADAS機能例(画像:広汽トヨタ)
トヨタ・鉑智3X(bZ3X)に搭載されているADAS機能例(画像:広汽トヨタ)

 日系サプライヤーは、日本メーカーとの関係を保つだけでは事業の継続が難しくなっている。中国メーカーや現地に進出した欧米メーカーへの参入も容易ではなく、道は限られている。

 中国企業と対等に競うには、これまでの付加価値に頼るだけでは足りない。費用の見直しを徹底し、開発の進め方を速めることが重要になる。現地の開発体制を整え、日本からの支援をすぐに反映できる体制を早く作ることが、生き残りにつながる。

 これまでのやり方を続けても状況は開けない。日系サプライヤーは高い品質と信頼性で強みを築いてきたが、EVが広がるなかで、その価値が価格に見合わなければ、他社に置き換えられる可能性は高い。市場での競争の軸が、仕上がりの良さから投じた費用の回収の速さへと移っているためである。

 求められるのは、費用の構造を見直し、開発の速度を大きく高めることである。従来の開発の進め方を見直し、部品のまとめによって点数を減らすことや、現地での調達割合を高めることが必要になる。

 また、意思決定の段階を減らして現場に判断を任せ、ソフトに関わる人材を強化することで、時間を重視した運営へ移る必要がある。中国の基盤を活用しつつ、日本が培ってきた安全性を組み合わせる役割を担うことが、新たな価値につながるだろう。

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