レゴランドはなぜ「名古屋港」にあるのか? 320億円の投資が向かった“意外な立地”とは
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- リニア中央新幹線, 施設, 伊勢湾岸自動車道, 名古屋臨海高速鉄道あおなみ線
年間乗車人員は約27.6万人から153.2万人へ。物流の終点だった名古屋港・金城ふ頭は、いまや人を呼び込む目的地へと姿を変えた。1億5,000万tを扱う港の基盤は、なぜ観光と交流の拠点へ転じたのか。
再開発の陰で進む金城ふ頭の変化

名古屋では、リニア中央新幹線の開業を見据え、名古屋駅や栄、金山といった都心部の再開発が話題の中心にある。高層ビルの建設や商業施設の更新が進み、街の輪郭は少しずつ変わり始めている。ただ、その視線が向きにくい場所でも、時間をかけた整備が続いてきたエリアがある。名古屋港の金城ふ頭周辺である。
2004(平成16)年、貨物専用線を旅客向けに転用したあおなみ線が開業した。あわせて伊勢湾岸自動車道や名古屋高速4号東海線など広域の道路網も整い、港湾部は都心の経済圏とつながっていく。もともと物流を前提とした空間に、人の流れを受け入れる土台ができた。リニア・鉄道館やポートメッセなごやが整い、2017年にはテーマパーク「レゴランド・ジャパン」も加わる。開業後も拡張は続き、2027年には新エリア「ニンジャゴー・ワールド」の拡張が予定されるなど、周辺では展示施設やイベント拠点の整備がいまも進んでいる。
金城ふ頭駅の年間乗車人員は、2004年の約27.6万人から、施設整備が進んだ2017年には約153.2万人へと増えた。コロナ禍で一時的に落ち込んだものの、2023年も約135.8万人と、開業当初の約5倍にあたる水準を保っている。完成車を運び出すために敷かれた線路は、いまでは人の移動を支える役割を担う。物流の終点だった場所が、訪れること自体を目的とする行き先へと変わった。その変化は、乗車人員の推移にはっきり表れている。