レゴランドはなぜ「名古屋港」にあるのか? 320億円の投資が向かった“意外な立地”とは
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- リニア中央新幹線, 施設, 伊勢湾岸自動車道, 名古屋臨海高速鉄道あおなみ線
年間乗車人員は約27.6万人から153.2万人へ。物流の終点だった名古屋港・金城ふ頭は、いまや人を呼び込む目的地へと姿を変えた。1億5,000万tを扱う港の基盤は、なぜ観光と交流の拠点へ転じたのか。
日本最大級港湾の蓄積と拡張の歩み

名古屋港は1907(明治40)年に開港し、中部地方の製造業を物流の面から支えてきた日本有数の貿易港である。総取扱貨物量は約1億5000万tに達し、国内でも最大級の規模を持つ。完成自動車の輸出では長く日本一を維持してきた。中部の工場で生まれた製品は、この港から世界へ送り出され続けている。広い土地を使い、多数の移動体を効率よく扱う。そうした運用を長年重ねてきたことで、この地には高度な管理の力が積み上がってきた。
名古屋港は開港以来、しゅん渫と埋め立てを繰り返しながら南へ広がってきた。発祥の地である熱田の浜から水際線は少しずつ移動し、いまでは名古屋市、東海市、知多市、弥富市、飛島村にまたがる広い臨港地区を抱える港となっている。金城ふ頭は、その拡張の過程で整えられた埋め立て地のひとつだ。港の中央部に位置し、完成自動車の保管や輸出の拠点として長く使われてきた場所でもある。
ここは、日本の技術を世界へ送り出す出口として機能してきた場所だ。だが、整えられた道路網や港の基盤は、大勢の来訪者を迎える力も持っている。物流を前提に築かれたインフラが、人の流れを受け止める役割にも広がり始めている。