「あなたの車も狙われる?」 わずか1.6万円で監視される恐怖──タイヤ空気圧センサーが“発信機”と化す現実とは

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車両のタイヤ空気圧センサーが発信する暗号化されない信号により、2万台以上の車両から600万件の行動データが安価な受信機で取得可能。利便性向上がプライバシーリスクを拡大する現状を浮き彫りにした。

タイヤセンサーの脆弱性

タイヤ(画像:Pexels)
タイヤ(画像:Pexels)

 車両のコネクテッド化が進み、スマートフォンで状態を確認したり、緊急時のサポートを受けたりできる環境が整った。こうした変化は、車を所有する利便性と安心感を大きく高めているだろう。

 車両の状態を把握する診断機能も進化しており、タイヤ空気圧監視システム(TPMS)は、ほとんどの車両に標準装備されるようになった。タイヤ内のセンサーが空気圧を監視し、異常を検知すると無線信号でドライバーに通知する仕組みである。しかし、最新の調査で、このシステムに潜む脅威が明らかになった。

 スペインの研究機関「IMDEA Networks Institute」が2026年3月に発表した報告によると、標準的なセンサーは個別の車両追跡を可能にし、プライバシーを侵害する恐れがあるという。2000年代後半から世界的に義務化されたこの機能は、事故防止と安全維持に欠かせない。しかし、センサーが暗号化されていない電波を使い、個体別の識別番号を常時発信していることが判明した。汎用的な受信機があれば、近くを走る車両の信号を拾い、後から特定することも可能である。

 こうした状況は、メーカーが構築した防壁を介さずに、外部から車両固有の情報に直接アクセスできる経路が存在することを示している。安全確保のための仕組みが、防犯上の弱点となる可能性は、企業の信頼に深刻な影響を及ぼしかねない。

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