「一社ではもう戦えません」 ウーバーと組む日産の逆転劇? ロボタクシー市場26兆円「利益・主導権」は誰の手になるのか

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世界のロボタクシー市場は2025年の33億ドルから2032年に1653億ドルへ拡大する見通しだ。日産がウーバーと組む自動運転の協業は、その巨大市場をめぐる主導権争いの一幕にすぎない。いま問われているのは車の性能ではなく、移動データと配車ネットワークを握る企業が誰かという構図である。

巨大市場の争奪戦

 この競争が激しくなっているのは市場の規模がきわめて大きいからだ。世界のロボタクシー市場は2025年の33億ドルから、2032年には1653億ドル(約26兆1000億円)へ拡大すると見込まれている(Stratistics MRC調べ)。

 とりわけアジアがこの流れを強く押し出すとみられている。マッキンゼーも本格的な普及が進めば2030年までにシェアモビリティ市場全体が1兆ドル規模に届く余地があると指摘している(『Business Insider』2025年12月19日付)。。

 前述のとおり、日本でも市場の伸びは小さくない。2034年には122億2870万ドルまで広がるとの予測がある。高齢化が進む社会では移動手段を求める需要が確実に増えていく。

 企業が取り合っているのは移動を担う役割だけではなく、エネルギーの流れ、物流、広告、さらには不動産の価値にまで影響する、都市を動かす仕組みそのものだ。日産とウーバーの協業はその巨大な循環のなかでどの位置を占めるのか。ロボタクシーをめぐる動きは都市の主導権を争う新しい局面に入りつつあることを示している。

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