「3000台を16時間封鎖した代償」 山陽道を麻痺させた「ノーマルタイヤ車」、その不作為が奪った巨額の公的利益とは
2026年の年始、中国地方の高速道路で3000台が16時間孤立。ノーマルタイヤで豪雪に挑んだ個人の判断が物流を止め、国家の生産性にも影響。気候変動下での道路利用の責任と装備の重要性が鮮明になった。
法令でも定められる雪道の安全対策

雪道を滑り止め対策なしで走行することは、法治国家における明確な違反行為にあたる。多くのドライバーは、スタッドレスタイヤの購入費や交換の手間を嫌い、そのまま雪道に入ってしまう。しかし、この行為は道路交通法第71条第6号に触れ、各都道府県の公安委員会が定める積雪や凍結時の規則に違反する可能性がある。違反すれば罰則が科される場合もあるのだ。
個人のリスク管理の甘さは、そのまま法的責任に直結する。降雪が年に数回しかない地域では、スタッドレスタイヤを準備する費用対効果は低いと考えられがちだ。しかし、もし判断を誤った車両が渋滞を引き起こせば、数千台規模の交通混乱を招き、社会的責任を免れることはできない。レンタルなど、必要な時だけ装備を確保する手段も存在するが、大雪が予想される局面では供給が追いつかず、利用は困難になる。
情報収集や事前の備えを怠ることは、公道という公共インフラを安全に利用する権利を自ら放棄することと同義である。雪道走行が予想される場合、ドライバーには確実な滑り止め対策が求められ、準備を欠いたままの走行は許されない行為である。