ダイハツ「ウェイク」は早すぎた存在だったのか?――販売66%減で生産終了も、中古でリセール輝く根本理由
技術進化と市場ニーズが示す再登場の可能性

ウルトラハイトワゴンが再び登場するかどうかは、現時点ではメーカー側から具体的な計画は示されておらず、はっきりとは分からない。ただ、技術や市場の動きを見ていくと、可能性を示す要素はいくつか浮かんでくる。
スズキは2024年7月の「次世代の技術戦略説明会」で、次期アルトに関して現行モデルから空車重量を100kg軽くする方向性を示した。680kg級の車両を約580kgまで減らす構想で、車体骨格だけでなく外板パネルやエンジン、トランスミッション、サスペンション、内装材、シート骨格、さらには先進運転支援に対応するハーネス類まで含めた、サプライヤーも巻き込む大規模な取り組みだと報じられた。
こうした軽量化技術が進めば、背の高いウルトラハイトワゴンでも重心を下げ、横風や横転のリスクをある程度抑えられる余地はあるだろう。
電動化技術の進展も追い風になりそうだ。2022年に登場した日産「サクラ」と三菱「eKクロスEV」は、軽電気自動車(EV)として高い受注を集め、国内EV市場で存在感を示した。軽自動車のユーザーがBEVを受け入れる土壌があることを示す指標でもある。
バッテリー式電気自動車(BEV)はバッテリーを車体下部に配置するのが一般的で、重心を低くできる。そのため安定性の向上や横転リスクの低減に寄与できる可能性がある。ウルトラハイトワゴンのコンセプトをBEVで実現できれば、安全性と広い室内空間を両立させることも技術的には十分考えられる。
加えて、先進安全装備の普及も期待される。軽自動車でも横滑り防止装置、衝突被害軽減ブレーキ、車線逸脱警報、誤発進抑制、ブラインドスポットモニターなどが広がりつつある。制御技術がさらに進めば、横風による車体の揺れを車両側が補正し、ドライバーの不安を和らげることも現実味を帯びてくる。
全高1835mmのウェイクは2022年に生産終了したものの、中古車相場は依然として新車価格に近い水準を保ち、レジャーや車中泊、大きな荷物の積載を重視するユーザーからの支持も根強い。「いつ」「どのメーカーが」という点は未確定だが、技術面と需要の両方を考えれば、ウルトラハイトワゴンが再び市場に姿を見せる余地は十分に残されているといえそうだ。