「日本の小型車 = 本当にカワイイ」 トランプ発言が仕掛けた「軽」ショック! 5万ドル米国市場の価格高騰を止める特効薬は何か?
米国新車平均価格は5万ドル超、過去5年で25%上昇した。低価格小型車の供給不足が続くなか、トランプ政権は軽自動車導入に言及。日本メーカーの米国市場適応が価格二極化解消のカギとなる。
米国新車市場の価格圧力
前述のとおり、米国の新車平均価格は過去5年間で約25%上昇した。一方、同期間の実質個人可処分所得の成長率は約15%にとどまり、価格と所得の差は広がっている。特にミドルレンジ価格帯が消失し、低所得層は新車市場から排除されている。
一方、日本では軽自動車比率が3割以上を25年以上維持しており、低コスト車の存在が市場安定に寄与してきたことは明らかだ。
連邦自動車安全基準(FMVSS)は、側面衝突強度や前面衝突性能を重視しており、軽自動車規格とは連動していない。そのため日本の軽規格と米国基準は整合せず、制度上のハンディが残る。また、CAFE規制(米国の販売車両の平均燃費を一定水準以上に維持することを義務づける制度)の緩和は大型車販売のインセンティブを維持する方向に働き、小型車の普及には制約が続く可能性がある。
日本の軽自動車は排気量660cc、全幅1480mm以下を前提に最適化されている。米国の高速道路での巡航速度や衝突速度、保険料算定基準とは合致しない。さらに電気自動車(EV)化の進展にともない、バッテリー重量の影響で小型車は相対的に不利となる。小型EVを成立させる技術革新も、将来的に不可欠となるだろう。