バック駐車のNG行動! 「止めたままのハンドル」がクルマを痛めていた

キーワード :
,
都市部で駐車時に多く見られる「据え切り」は、タイヤや操舵系に偏摩耗や摩耗を生じさせ、燃費や部品寿命に影響する。1013人調査では半数以上が駐車操作に不安を抱え、こうした操作は維持コストや車両価値、カーシェア・レンタル運用効率にも直結する重要課題である。

偏摩耗による燃費低下

クルマを運転している女性(画像:写真AC)
クルマを運転している女性(画像:写真AC)

 据え切りは車両が静止した状態でタイヤを動かすため、通常より大きな力が必要となる。ハンドル操作に力をかけることで、ステアリングシャフトやサスペンション、操舵系などタイヤ以外の部品にも負荷がかかる。偏摩耗したタイヤは燃費悪化や部品の寿命短縮につながり、結果として車両の維持コストの上昇を招く可能性がある。

 負担を軽減するには、完全停止ではなく、車両をゆっくり動かしながらハンドルを切るのが有効だ。この方法によりタイヤと路面の摩擦を抑え、車両全体への負荷を低減できる。近年は部品の耐久性も向上しており、数回の据え切りで即座に重大な損傷が起こることは少ない。しかし、継続的な操作が偏摩耗や部品摩耗につながる可能性は依然として高く、不要な据え切りは避けるべきだ。

 日本自動車連盟(JAF)の会員誌「JAF Mat」では、切り返し1回を前提とした車庫入れを推奨している。この方法は、一度で駐車しようと無理せず、車両の動きを落ち着いてコントロールすることを目的としている。結果としてタイヤや操舵系の負担を減らせるだけでなく、周囲の安全確認もしやすくなる。

 偏摩耗による燃費低下や部品消耗は、個人ユーザーの総所有コストに影響するだけでなく、カーシェアリングやレンタル車両の運用効率にも関わる重要な要素である。車両管理者やメーカーは、駐車支援機能やタイヤ設計の工夫を通じて、こうした負荷を最小化する取り組みが求められる。ユーザー自身も日常の操作を丁寧に行うことが、車両の耐久性維持と長期的なコスト抑制に直結するだろう。

全てのコメントを見る