トヨタ新車、人気モデルの受注停止続く――「お金があっても買えない」理由

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2025年、トヨタの人気車種は半年~1年先まで納期が延び、中古車価格が新車を上回るケースも出ている。営業利益2兆円を維持する一方、国内市場では供給難が続き、カーシェアやサブスクなど所有から利用へのシフトが加速。国内外の需給バランスが今後の自動車市場を左右する注目点となっている。

利用型モビリティの拡大

自動車(画像:写真AC)
自動車(画像:写真AC)

 トヨタ車が手に入りにくくなる状況のなかで、中古車市場は活況を見せている。ファブリカコミュニケーションズの「中古車市場統計レポート」によると、2025年7月の中古車登録台数は57万807台で前年同期比101.3%、8月は46万1678台で98.8%、9月は52万6591台で106.7%となり、3か月平均では前年同期比102.2%となった。人気車種の中古車価格が新車を上回るケースもあり、消費者は入手手段の選択肢を広げざるを得ない状況にある。

 一方で、クルマを所有することにこだわらない層も増えており、トヨタが提供する定額制サービス「KINTO」は、納期の短さや維持費込みの安心感が評価され、利用者を着実に増やしている。カーシェアやMaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)など、都市部を中心に利用型の移動サービスが浸透しつつあることも、こうした動きを後押ししている。

 納期遅延の影響は、消費者の合理的な選択行動を加速させている。従来は「欲しいクルマを所有する」ことが前提だった選択基準が、「手に入るクルマをどう使うか」にシフトしているのだ。さらに、都市部と地方では利用型サービスの浸透度に差があり、地方ではまだ所有の必要性が高いものの、都市部では短期リースやサブスクでニーズを満たす動きが広がっている。こうした変化は、クルマに対する価値観の世代間ギャップも浮き彫りにしており、若年層は所有より利用を優先する傾向が強まっている。

 結果として、消費者の行動は単なる代替手段の利用にとどまらず、「使えるクルマを選ぶ」という新たな合理的判断に基づくものとなっており、市場全体に長期的な影響を及ぼす可能性がある。メーカー側にとっても、こうした価値観の変化を踏まえたサービス設計や販売戦略の見直しが必要となってきている。

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