「増税は勘弁」「負担増でも賛成」 交通税は“地方鉄道”を本当に守れるのか? 滋賀県の有識者会議諮問で考える
地域交通の維持、充実を目標に滋賀県が導入を検討する交通税の制度設計案が、県の有識者会議に諮問されることになった。2025年度中に策定される滋賀地域交通計画の素案にも、財源として検討することが明記され、導入の是非をめぐる議論を本格化させそうだ。
全国初の交通税導入の狙い

甲賀市は2005(平成17)年をピークに人口減少に転じた。昨今の人件費や資材費の高騰もあり、路線維持に必要な費用は増えている。甲賀市公共交通推進課は
「財政面で厳しさが増すなか、将来の路線維持に向けた方策を考える時期に来ている」
という。そんな苦境を打開し、公共交通の充実を図ろうと、県は
「交通税(自動車の所有者や利用者に課税される地方税で、道路や公共交通の整備・維持に充てられる)」
の導入を検討している。三日月大造知事が2022年の知事選で公約に掲げて3選を果たした施策で、導入されれば全国で初めてになる。
県は年間で現在の鉄道、バスのサービス水準維持に61.4億円、鉄道やバスの増便、自動運転バス導入など公共交通が目指す姿の実現に87.1億円かかると試算し、サービス水準維持に既存財源、目指す姿の実現に交通税を充てる方向で検討している。
県は近く、有識者会議に制度設計案を諮問し、これをたたき台に県議会と協議したい考えだ。