ウインカー「3秒前点灯」わずか1%、おいおい大丈夫か!? 交通安全“基本のキ”が守られない根本理由
日本の道路でウインカーを正しく使うドライバーはわずか数%にとどまる。JAF Mate Onlineの調査では、車線変更時に3秒前合図を出すのは1%、77%は合図を軽視する実態が明らかになった。心理的焦りや過信が背景にあり、事故リスクを高めている現状を踏まえ、交通法規が定める30m・3秒の合図の重要性を再検証する。安全な運転は小さな合図から始まる。
ワンタッチウインカーの課題

多くのドライバーが日常的にマナーを意識しているものの、行動として徹底できていない現状には注意が必要だ。
たとえば、JAFが2024年に実施した全国調査では、信号機のない横断歩道での一時停止率は74.8%まで改善した。しかし依然として2割以上のドライバーが停止していない。この数値は、思いやり運転の意識は広がりつつあるものの、行動面でばらつきが残る現実を示している。
ワンタッチウインカーの普及も、ウインカー使用の徹底に影響している可能性がある。ワンタッチウインカーは通常3回または5回程度点滅して自動消灯する。保安基準ではウインカーの点滅速度を「毎分60回~120回」と定めており、3秒間に点滅する回数は車両や機種により3回~6回と幅がある。したがって、ワンタッチで3回点滅した場合、点滅速度が速い車では3秒間の合図に満たない可能性がある。確実に3秒以上合図したい場合は、レバーを最後まで操作して継続表示することが望ましい。
また、警視庁の発表による2024年の交通事故死者数は2663人で、前年より減少したものの依然として多くの命が失われている。政府は2025年までに年間死者数を2000人以下に減らす目標を「第11次交通安全基本計画」で掲げている。その達成には、ひとりひとりの基本行動の徹底が欠かせない。ウインカーを早めに出すという小さな行動が、命を守る大きな一歩につながる。
ウインカーは互いの存在を確認し、安心を伝えるためのコミュニケーションツールである。社会全体の安全意識を引き上げるには、技術や装置に頼るだけでなく、ドライバーひとりひとりが「見られる運転」を心掛けることが重要だ。