徳島県の路線バスがついに「交通系ICカード」導入――熊本撤退と逆行、地方交通改革は進むのか?

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徳島県の路線バスに2026年3月、ICOCAを含む全国10種類の交通系ICカードが導入される。通学用定期券の51%が金額式を選ぶなど利便性向上が鮮明で、地方交通の再編や利用率改善に直結する可能性が高まった。

移動自由度の拡大

金額式定期券のイメージ(画像:徳島市)
金額式定期券のイメージ(画像:徳島市)

 このバスICOCA定期券は区間式ではなく、金額式である。例えば250円分の金額式定期券を購入すれば、自宅最寄りの停留所から250円分の運賃で移動できる。別の停留所から乗車した場合でも同じで、同一バス会社の異なる路線でも定期券を利用できる。

 徳島の路線バスは金額式定期券の導入にともない、従来の区間式定期券を廃止する予定だ。ただし、購入済みの従来型定期券は有効期限まで利用できる。住民にとっては、ある日を境に路線バス定期券の仕組みが根本から変わる体験となる。この点が「概念の転換点」ともいえる。

 金額式定期券が区間式に勝るのは、まず「移動の自由が広がる」点だ。鉄道を使って遠出する場合でも、定期券を活用できる。その結果、各路線の利用率が向上すれば、バス会社にとってもプラスとなる。また、

「定期券 = 金額式」

が常識になれば、それを前提に地域交通の再編にも着手できる可能性がある。

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