競争を捨てて「地域交通」は守れるのか? 岡山市5社が挑む“共同経営”の挑戦

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地方都市の路線バスや路面電車で複数事業者が協議し運賃や路線を統一する「共同経営」が拡大している。岡山市や熊本地域では認可制の下、均一運賃やダイヤ調整により利用者利便性が向上し、2029年度には約1億5000万円の収支改善も見込まれる。地域独占特例法は、既存事業者の独占ではなく公共交通維持を支える新たな制度的仕組みとなる。

岡山バスの運賃統一開始

バスの車内(画像:写真AC)
バスの車内(画像:写真AC)

 複数社が協議して運賃や路線を調整しなければ、地域交通自体が維持できなくなる。地域独占特例法は、最悪の事態を避けるための法律である。

 岡山市では10月1日から「岡山市地域公共交通共同経営計画」が始まった。市内を走る路面電車と路線バスの5社は最低運賃を160円に統一した。OHK岡山放送もこの動きをわかりやすく報道している。

 国土交通省は、岡山市内の路線バス5社が運賃適正化で経営基盤を強化する共同経営計画を認可した。地域独占特例法は、バスなど公共交通の維持を目的に、同業者間の共同経営や経営統合を認める2020年施行の法律である。この認可を受ければ、複数事業者が共同で運賃や路線、ダイヤを設定できる。今回の運賃統一で、2029年度には5社合計で約1億5000万円の収支改善が見込まれる。

 地域独占特例法は認可制を採用している。

・岡山電気軌道
・両備ホールディングス
・中鉄バス
・下津井電鉄
・備北バス

の5社は「岡山市地域公共交通共同経営計画」を提出し、2025年9月19日に国交省から認可を受けた。これにより、路線バスと路面電車で均一運賃のわかりやすい体系が実現する。

 手順としては、事業者間で協議した内容を市区町村に提出し、計画の具体性や必要性を精査、議会承認を経て国交省に届け出、認可を待つ形である。自治体や国を飛び越えて勝手に行う計画ではないことを強調したい。

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