地方のレンタカー店に「SUV」「ミニバン」が多い理由──都市はコンパクト車なのに? 道路・気候・生活環境が導く車種選択とは

キーワード :
,
地方と都市でレンタカー需要は明確に分かれる。全国109万台に達した車両は、都市部ではコンパクト中心、地方ではSUVやミニバンが主力だ。インフラや気候、旅行者ニーズが選択を左右し、地域経済に新たな動きを生む。

都市と地方の車種差

山道を走行するハイブリッドカー(画像:写真AC)
山道を走行するハイブリッドカー(画像:写真AC)

 地方と都市部でレンタカーの役割は根本的に異なる。都市部では鉄道やバス網が整備され、レンタカーは週末のレジャーや大きな買い物のための

「特別な移動手段」

として使われることが多い。そのため短時間・短距離の移動に適したコンパクトカーや軽自動車の需要が高い。

 一方、地方では公共交通が十分に発達していない地域もある。駅から目的地まで数km離れていたり、バスが一時間に一本、あるいは数時間に一本しか走らないケースも珍しくない。こうした環境下では自動車が

「生活の足」

として不可欠となる。観光客にとっても、点在する観光地を効率的に巡るにはレンタカーが必須となる。地方では移動距離が長くなるため、走行安定性や燃費性能を重視するユーザーが増え、ハイブリッド車や快適性を意識した車両の需要が高まる。

 さらに道路事情も都市部とは異なる。信号の少ないバイパスや高速道路を走ることもあれば、山間部の未舗装路や狭い道を進むこともある。こうした多様な環境に対応できる走破性やパワーが求められるため、地方では都市部とは異なる車種が選ばれる。

 このように地方のレンタカーは、単なる移動手段にとどまらず、地域の交通インフラを補完し、人々の活動を支える重要な役割を果たしている。

全てのコメントを見る