ホンダ電動バイクが28台炎上! はたして「EVは大丈夫」なのか? 郵便局事故が示すリチウムイオン火災の危険性
日本郵便のEVバイク火災を契機に、リチウムイオンバッテリーの危険性が浮き彫りとなった。世界で普及が進むEVでも、米国では1台の火災消火に約22tの水を要する事例があり、国内導入拡大に安全対策が急務となっている。
国内EV安全策の最前線

国内ではこれまでEVによる重大火災事故は起きておらず、停車中に別要因で燃えた事例にとどまる。EVは今後も普及が進み、国内の台数も徐々に増加する見込みだ。しかし、運転中に突如炎上した場合、個人でできることはほとんどない。
着脱式バッテリーのように大量の水をかける初動対応は、EVの大型バッテリーでは現実的に不可能である。運転中に煙や異臭を感じた場合は、直ちに安全な場所に車を停めて避難し、
「119番に通報する」
しかない。EVの火災は進行が速いため、周囲に延焼物がない場所を選ぶことが重要だ。
国土交通省はEV火災への対策を進めており、2025年9月26日には「電気自動車等の乗員の安全確保に関する基準」を策定した。この基準では、走行用バッテリーの火災発生時に乗員を保護する性能を確認する試験が義務付けられた。
試験ではバッテリー全体が異常発熱に至らないこと、あるいは異常発熱を検知して警告を発し、警告開始から
「5分間」
は火災や爆発、車内への煙の放出が発生しないことのいずれかを満たす必要がある。注目すべきは、異常発熱から火災までの猶予を5分間設けた点である。乗員はこの間に車を安全に停車させ、避難できる。
今後、この基準を満たさないEVは国内で認証されず、自動車メーカーは安全性向上を求められる。新型車は2027年9月、継続生産車は2030年9月から適用され、国内EVの安全性を大きく高める一歩となるだろう。