「軽EV」市場に遅れて参入――ホンダ「N-ONE e:」は日産サクラの独壇場を崩すのか?

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周回遅れの参入か、それとも計算された布石か。日産「サクラ」が独走を続けてから2年。ホンダは軽EV市場に「N-ONE e:」を投入した。 表面的には静かな一手だが、単なる後追いではない。社会インフラの未来を見据えた、壮大な戦略が秘められている。

軽EVで追い上げ加速

Honda N-VAN e:(画像:本田技研工業)
Honda N-VAN e:(画像:本田技研工業)

 ホンダのEVラインアップは着実に増えている。

 初の量産EVである「ホンダ e」は生産と販売を終えたが、2024年10月には軽商用EV「N-VAN e:」が登場した。そして前述のとおり、軽自動車規格の「N-ONE e:」が2025年9月11日に発売された。軽EV市場では日産「サクラ」や新興メーカーが先行していたが、「N-ONE e:」の投入でホンダは軽自動車EVを2台体制とし、追い上げが本格化する。

 ホンダのEV戦略は総合モビリティメーカーとしての特色が色濃く出ている。普通乗用車ではソニーと共同開発した「アフィーラ」が2025年内に正式発表予定だ。二輪車でもEV化を進めており、その戦略はユニークである。

 現在ラインアップされている原付一種・二種の全てに、交換式バッテリーパック「ホンダ・モバイル・パワー・パック e:」(MPP)が採用されているのだ。

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