運送業界で生き残るのは誰か? 法改正の波で明暗分かれる「法律依存経営者」のリスク
ここ2年ほど、物流関連の法律が立て続けに改正されている。最初は懐疑的だった運送事業者も増えてきた。「法律さえクリアすれば安心だ」と楽観視する人もいる。しかし、本当にそれで安全なのだろうか。
運送業の未来を議論

2025年8月26日、中小運送会社経営者や国会議員、有志の中央省庁担当者らが集まる「これからの運送業を考える有志の会」が開催された。特別講演を行ったのは、全日本トラック協会・坂本最高顧問である。坂本氏は日本国憲法第25条の生存権を引用し、
「すべてのトラックドライバーが生存権で保証されたような生活を営めるようにしなければならない」
と強調した。さらに
「今回の法改正によって仏(法律のたとえ)はできた。しかしこれからは皆で力を合わせて魂を入れていってほしい」
と述べ、事業者や現場レベルでの努力に期待を示した。
冒頭で触れたように、「法律さえクリアすれば安心だ」と楽観視する人が増えている。だが一番多いのは、自社の経営に直接関係する法改正に無関心な運送従事者である。
こうした無関心層は、ある意味で最も危険である。変化の時代では
「現状維持 = 退化」
であり、情報収集を怠れば「事業許可の更新ができない」と窮地に陥る可能性がある。
特に経営者は、業界に訪れた変化に対して大きなかじ取りを行う責任を負う。今回の物流関連法改正は、悪行事業者だけでなく、変わろうとしない事業者も淘汰される可能性があることを、ぜひ多くの運送事業者に知ってほしい。