なぜ「ランクル」は世界1000万台超選ばれるのか? トヨタがあまり語らない「真の競争優位性」とは

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トヨタ・ランドクルーザーは1951年登場以来、170か国以上で販売、累計1000万台超のロングセラーを誇る。耐久性と修理容易性で新興国市場でも資産価値を保ち、災害や国際援助でも活躍するSUVの真の競争力に迫る。

世界に選ばれる車戦略

トヨタ・ランドクルーザー300(画像:トヨタ自動車)
トヨタ・ランドクルーザー300(画像:トヨタ自動車)

 トヨタ・ランドクルーザーの原点は、和製ジープである初代モデル(BJシリーズ、1954年にランドクルーザーへ改名)にある。1951(昭和26)年に登場して以来、世界中でクロスカントリー車として親しまれてきた。

 その耐久性は高く評価され、170か国以上で販売されている。2019年8月には累計販売台数が

「1000万台」

を超え、ロングセラーの地位を確立した。では、なぜランドクルーザーはこれほどまでに世界で選ばれ続けるのか。トヨタ自身は

・耐久性
・信頼性
・悪路走破性

を強調するが、それだけでは説明しきれない要素が存在するはずだ。というわけで、本稿では、ランドクルーザーを取り巻く歴史、制度、市場、技術、文化などの複合的要因を読み解く。公式には触れられない、ランドクルーザーの

「真の競争優位性」

に迫る。

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