「単なる休憩所」の時代は終わった!――1000億円市場のSA・PA、アウトレットと仕掛ける周遊型消費とは
高速道路のSA・PAが、アウトレットモールとの連携で新たな商業圏を形成している。2024年度NEXCO中日本管内売上は約1017億円に達し、移動者297万台に多彩な消費体験を提供。地域経済と観光をつなぐ戦略的モデルとして注目される。
高速網と商業の回遊戦略

連携の動きは関東圏にとどまらず、全国に広がりつつある。特に九州では、広域の視点での協力が強まる傾向が目立つ。
九州・佐賀県鳥栖市にある「鳥栖プレミアム・アウトレット」では、西日本高速道路サービス・ホールディングスと連携し、九州と山口県内のSA・PAを対象としたキャンペーンを展開している。このキャンペーンでは、20箇所のSA・PAでの買い物や飲食の利用時に発行される「レシートクーポン」を活用し、高速道路と商業施設の間の回遊性を高めている。
この取り組みは、単にアウトレットの利益向上にとどまらず、地域経済全体の活性化にも寄与している。来場者の増加は周辺観光地や飲食店への波及効果を生み、実際にアウトレットの新規開業やイベント開催により、地域の人口や観光客数の増加が報告されている。
SA・PAは地域特産品の販売にも力を入れており、アウトレットと組み合わせることで、高速道路ネットワークが地域経済と観光の基盤になっている。今後は駐車場のEV充電設備の拡充など、さらなる利便性向上も進められる予定だ。