クルマの維持費5年連続上昇! 「真犯人」は誰なのか――家計直撃、月1万4100円を考える

キーワード :
自家用車の平均維持費は月1万4100円に達し、5年連続で上昇している。燃料費や税金だけでなく、制度の不備と都市政策の歪みが家計を圧迫し、車は移動手段から「固定費」化している現実が浮き彫りとなった。

都市居住者の負担格差

自家用車のイメージ(画像:写真AC)
自家用車のイメージ(画像:写真AC)

 ガソリン価格や国際情勢の影響は確かに大きい。しかし本質的な問題は、利用状況に応じたコスト負担の仕組みが整備されていない点にある。年間走行距離が減っても税金は変わらず、使わない車にも同じ負担がかかる構造は、現行の課税方式の欠陥を浮き彫りにしている。

 先進安全装備の普及は事故削減に寄与する一方、損傷時の部品交換費が高額化し、保険料の上昇につながっている。安全のための装備が、別の形で家計を圧迫しているわけだ。

 さらに都市部では、駐車場代の高さが都市政策の歪みを映し出す。公共交通と自家用車のバランスを考慮した都市設計がなければ、都市居住者は不利を強いられ続ける。

 しかし問題が明確な以上、解決の道筋も見えてくる。まず課税制度を利用実態に応じた形に改める必要がある。欧州では走行距離や排出量に応じた課税が導入されつつあり、日本でも保有一律課税の見直しが求められる。

 先進装備の修理可能性や部品供給の透明化を進めることで、部品費用の抑制と保険料低下を狙うこともできる。都市においては、カーシェアやサブスク型サービスを制度的に後押しし、駐車場代で不利にならない仕組みを整備することも重要だ。

 ガソリン依存を減らすために、電気自動車(EV)やハイブリッド車の普及だけでなく再生可能エネルギー由来の電力供給を拡充し、エネルギー安全保障と家計負担軽減を両立させることが求められる。

全てのコメントを見る