トヨタが「結婚したい企業」13年連続ナンバーワン! 平均年収「900万円」だけじゃない、その絶対的魅力とは?
安定を買う結婚観の保守化傾向

与信管理クラウドサービスを法人向けに展開するリスクモンスター(東京都中央区)は、6月11日に第15回「この企業に勤める人と結婚したいランキング」の調査結果を発表した。調査は全国を対象に、2025年3月3日から5日までインターネットで実施。20~59歳の男女を対象に、大手企業・組織200社を抽出し、800人から有効回答を得た。
トヨタ自動車は、公務員を除いた民間企業のなかで
「13年連続の1位」
を獲得。長期安定雇用を前提とした組織体制、地域経済への波及力、
「平均年収約895万円」
という水準が、堅実で安定した企業としての地位を支えてきた(2024年6月発表。データベース「SalesNow DB」、上場企業における自動車業界の平均年収ランキングTOP10より)。結婚相手に求める勤務先の条件は
・給与
・休日
・雇用形態
などが中心であり、トヨタはそれらを高い水準で満たしている。加えて、多くの拠点が東京ではなく物価の安い愛知県に集中している点も、家計の観点から評価された。
今回の調査では、回答者の50.9%が「給与額」を最も重視すると答えた。「土日休みや有休取得のしやすさ」(33.6%)、「雇用形態」(31.6%)がそれに続いた。
さらにトヨタは、自動車製造にとどまらず、
・水素
・EV
・自動運転
・都市OS(Woven City)
など次世代分野に積極的な投資を続けている。変化に適応する姿勢が将来への安心感を生んでおり、企業価値としての魅力を高めている。
一方、
・1位:国家公務員(8.4%)
・2位:地方公務員(8.0%)
は10年連続で上位を維持。安定神話が依然として根強いことを示している。自由回答でも「安定」「転勤がない」「給与が安定している」といったキーワードが並んだ。
注目すべきは、この傾向が20~30代の若年層だけでなく、50代まで含む全年代で共通していた点である。生活コストが長期的に上昇するなかで、家計を支える職場への期待が一層保守的になっていることが浮かび上がった。