なぜ日本人は「ロボット」に優しいのか? 早稲田×海外共同研究が示す驚きの事実! 自動運転社会で世界をリードするのは日本かもしれない
ロボットやAIに対する日本人の独特な敬意が、自動運転技術の普及に新たな可能性を示す。日米600人の実験で判明した日本人の非利己的行動は、誠実さを重視する文化的背景に由来。こうした感性は、東京が世界に先駆けて自動運転タクシーを普及させる土台となり得る。
ロボット敬意消費の構造

自分ひとりでは対応しきれない業務や作業に直面したとき、選択肢は限られる。タスクを諦めるか、時間をかけてでも粘り強く取り組むか、専門家に依頼するか、誰かに助けを求めるか。いずれにせよ、判断が求められる。
幸運にも協力者が見つかれば感謝しかない。ただし、その「助っ人」がロボットだった場合、人はどのように感じるのだろうか。
その存在を便利な労働力とみなし、徹底的に使い倒そうと考えるのも自然な反応かもしれない。しかし、日本人の多くはロボットにも一定の敬意を払い、過剰な搾取には及ばない傾向があるという。興味深い研究結果が報告されている。
ドイツのルートヴィヒ・マクシミリアン大学ミュンヘン(LMU)と早稲田大学の共同研究チームは、2025年3月に発表した論文(Scientific Reports誌)で、日本人は西洋人よりもロボットやAI(人工知能)に対して丁寧に接する傾向があることを実験的に明らかにした。