キッチンカーを襲う「出店場所がない」問題──営業許可を取ってもなぜ出せないのか?
制度は整っていても、現場では通用しない――。キッチンカー参入を阻むのは、複雑な許認可と自治体ごとの運用差。約200件の認定実績を持つPark-PFIや大阪府の制度改正など、追い風もあるが、カギを握るのは「地道な現場対応力」だ。
出店成否を握る現場力

その一方で、追い風となる制度も登場している。前述のPark-PFI制度は、大きなビジネスチャンスでもある。この制度は2017年に都市公園法を根拠として施行された比較的新しい仕組みだ。
これまでに約200件の認定実績があるが、未実施の公園も多く、新規参入の余地は十分に残されている。制度を正しく理解し、条件を満たした事業者にとっては、長期的な安定経営にもつながる可能性がある。
また一部の自治体では、キッチンカー出店に関するルールが明文化されつつある。たとえば大阪市では、2021年の法改正を機に「大阪市露店による食品営業取扱要綱」が見直された。
さらに2022年以降は、大阪府内で取得した営業許可が府内全域で有効となっている。設備基準や営業許可の種類が整理されたことで、営業地域の自由度も広がった。
民間と行政の連携体制が整えば、そのエリアでの新規参入はよりスムーズになる。結局のところ、出店の可否は申請以前の段階でほぼ決まっているといってよい。
営業許可はあくまで出発点にすぎない。
・場所選び
・時間帯
・制度理解
・現場対応
といった一連の準備が、出店の成否を左右する。実情に即した地道な準備の積み重ねこそが、成功への近道となる。