キッチンカーを襲う「出店場所がない」問題──営業許可を取ってもなぜ出せないのか?
制度は整っていても、現場では通用しない――。キッチンカー参入を阻むのは、複雑な許認可と自治体ごとの運用差。約200件の認定実績を持つPark-PFIや大阪府の制度改正など、追い風もあるが、カギを握るのは「地道な現場対応力」だ。
公共空間長期独占の実態

制度の複雑さだけがハードルではない。自治体ごとに運用実態が大きく異なるのだ。ある市で許可がスムーズに下りても、隣の市では却下されることも珍しくない。法律の条文は全国共通でも、現場の判断は地域ごとに異なる。これは法解釈に
「遊び」
を持たせるためだ。遊びがなければ、地域特性に対応できない問題が生じる。さらに、ローカルルールとして条例も影響力を持つ。安全確保や通行妨害を理由に拒否されることもある。
加えて、Park-PFI制度による公共空間の長期独占も壁となっている。Park-PFI制度とは、公共施設等運営事業法に基づく公園等の整備・運営に民間資金を活用する制度である。PFI(Private Finance Initiative)は、民間資金やノウハウを活用し、公共インフラや施設の整備・運営を行う仕組みを指す。
選定された事業者には最長20年の事業権が与えられ、公園の優良立地が囲い込まれる。認定計画者以外は、公園内の公募対象エリアに設置管理許可を申請できない。よい場所があっても、残るのは商業価値の低いエリアだけとなる。こうした複雑な事情が、キッチンカー業界への参入障壁となっている可能性が高い。