なぜ北陸新幹線は着工できないのか?小浜・京都ルート、石川の造反で見えてきた「米原復活」論の現実味! 自民議員も「京都説得は無理筋」のホンネ
北陸新幹線の小浜・京都ルートを巡り、京都府・京都市の懸念は依然として解消されていない。沿線自治体の足並みも揃わず、調整の遅れが目立つ。今夏に控える新年度予算の概算要求にも影響が及ぶ可能性があり、関係者からは不安の声が上がっている。
京都の説得は一向に進まず

与党の北陸新幹線整備委員会は2024年末で京都市内の駅位置など詳細ルートを絞り込み、2025年度着工を目指していた。しかし、京都府市から地下水への影響などに対して懸念を示され、地元の理解を得ることを優先するとして着工を先送りした。駅候補地はJR京都駅(下京区)とJR桂川駅(南区)で、新たな着工目標は設定されていない。
ところが、京都府市説得に向けた国土交通省、鉄道建設・運輸施設整備支援機構の動きが鈍く、懸念解消のめどは立たない。京都府内の自治体を対象とする説明会が京都市で開かれたのは3月末。国交省や鉄道・運輸機構は地下水への影響についてデータを示して否定するなどこれまで通りの主張を繰り返した。
京都市の松井孝治市長は記者会見で
「京都府市を納得させようとしているのか、論破しようとしているのかわからなかった。懸念が解消されたとは全く思っていない」
と厳しい見方を示している。
小浜・京都ルートに反対する
・伏見区の酒造業者
・仏教界
・住民
・市民団体
に対する説明会は一度も開かれないまま。自治体向け2度目の説明会も開催されていない。京都府交通政策課は「府と各市町村の6月議会日程を国交省に送っているが、開催の連絡は来ていない」という。これに対し、国交省幹線鉄道課は「現在、調整している」と述べた。ある自民党国会議員は
「京都府市を説得できるすべがあるのだろうか。できるとすれば説明会開催をアリバイにして強行突破するぐらいしか思いつかないが、そんな手法が通用する時代ではない。今は手詰まりなのだろう」
と首をかしげた。