高速道路の「謎の数字」、いったい何の意味? 地味だけど超~重要なワケ

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高速道路の“住所”とも呼ばれるキロポストが、事故対応からインフラ管理まで幅広く機能を拡張している。クラウド映像との連携で維持管理を効率化し、2040年に22%の人手不足が見込まれる現場に新たな解を提示。目立たぬ標識が、今や社会課題の最前線に立っている。

道路管理の分野でも活用

高速道路を走行する自動車(画像:写真AC)
高速道路を走行する自動車(画像:写真AC)

 高速道路上の位置を把握する手段として便利なキロポストは、道路管理の現場でも活用されている。クラウドカメラを手がけるセーフィー(東京都品川区)は、映像データにキロポスト情報を表示する「キロポスト表示オプション」の本提供を開始した。点検や巡回を行う車両の映像に、キロポストの位置情報をリアルタイムで重ねることで、維持管理業務の効率化と迅速化を狙う。

 リクルートワークス研究所の報告書『2040労働供給制約社会がやってくる』によれば、道路メンテナンスや災害復旧の分野では、2040年にかけて22%もの労働力が不足すると予測されている。人手不足が避けられない中、作業の省力化と高度化は喫緊の課題である。

 キロポスト表示オプションは、映像を見るだけで「どこで何が起きているか」を即座に把握できる。異常発見時の初動対応が早まり、関係機関との情報共有もスムーズになったという声もある。こうした点で、人手不足へのひとつの解決策となっている。

 さらに、キロポスト情報を急ブレーキや走行速度といった運転データと連動させれば、高速道路上の各地点にどのような傾向や特徴があるかが見えてくる可能性がある。特定の場所で繰り返し急減速が起きるなら、その原因を探ることで、安全性向上や渋滞緩和といった交通政策への応用も視野に入る。

 一見地味な存在に思えるキロポストだが、高速道路の位置情報インフラとして不可欠な役割を果たしている。運転中にはあまり意識しないかもしれないが、不測の事態に直面したときこそ、キロポストが持つ価値が明確になる。万が一のときには、その数字が重要な意味を持つことを思い出しておきたい。

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