新幹線の自由席は「2号車」を選ぶべき根本理由
東海道新幹線「のぞみ」自由席が3→2両に削減されるなか、快適な移動の鍵は“空いている車両”の見極めにある。実は座席数100の2号車は、動線と設備配置の妙から空席率が高い「狙い目」だ。混雑緩和の裏に潜む設計ロジックに迫る。
2号車を狙う際の注意点

比較的空席が見つかりやすいとされる新幹線の2号車。しかし、混雑状況は時期や列車種別によって大きく変動するため、利用に際しては注意点を押さえておきたい。
まず、時期や時間帯によって混雑度は大きく変わる。ゴールデンウィークやお盆、年末年始といった大型連休の期間は、ほぼすべての車両が満席に近い状態になる。平日の朝夕など、通勤・帰宅ラッシュの時間帯も同様である。
JR各社は例年、繁忙期における指定席予約状況や混雑予測を公表している。たとえば2024年末年始(12月28日~1月4日)には、JR東日本が発表した予約状況で、指定席の予約率が90%を超える列車が多数を占めた。自由席でも満席になるケースが頻発している。このような期間では、2号車といえども座席の確保は容易ではない。
次に留意すべきは列車の種別や編成構成である。「のぞみ」「ひかり」「こだま」といった列車種別ごとに停車駅数や利用者の属性が異なり、自由席の混雑度も影響を受ける。「こだま」のような各駅停車の列車では、途中駅からの乗車が多く、2号車も区間によっては混雑する。
また、東海道・山陽新幹線の16両編成と、東北・上越・北陸新幹線の10両または12両編成とでは、自由席の配置や号車番号が異なる。利用前には、自身が乗車する列車における自由席の号車を確認しておくべきである。
さらに、2号車に固執するよりも、他の空いている車両を柔軟に選ぶ姿勢が求められる。状況によっては、1号車や中間車両の一部などが「穴場」になるケースもある。特にトイレから遠い車両などは混雑しにくい傾向がある。
ホーム上の電光掲示板に表示される自由席の混雑状況も参考になる。時間に余裕がある場合は、発車前にホーム上から車内の様子を確認することも有効だ。