「EVシフト」で切り捨てられる76%――倒産1.3倍、中小「自動車部品メーカー」が沈む下請け令和構造
2024年度、倒産した自動車部品メーカーは32件に達し、過去10年間で最多となった。中小企業の存続危機が顕在化する中、EVシフトと国際情勢の変動が産業再編を加速させている。部品供給の再編成とサービス型製造業への転換が求められる今、業界の未来は大きな岐路に立たされている。
「サービス製造業」への転換必須

サプライヤーに求められているのは、技術や設備の部分的な更新ではなく、産業全体の変革にどう対応するかという決断である。国内の中小部品メーカーが存続するには、従来の分業体制から脱却し、開発・設計・製造・アフターケアまで一体で価値を提供する
「サービスとしての製造業」
へと移行しなければならない。単品供給にとどまる企業は、調達の再編が進む世界市場で次第に排除されるだろう。しかし、この転換には
・金融
・人材
・ITインフラ
の三位一体の更新が必須であり、多くの中小企業にとっては大きな壁となる。自社を売却し、外資や系列大手に取り込まれる企業も増えているが、それは企業文化や技術の継承を放棄することにもなる。残る選択肢は、地域単位での連携体制を再構築し、独立事業者としての生き残りではなく、分散化された集合体として再設計する道だ。
この構造転換には、単なる延命的な資金投入では不十分であり、発注者側の調達戦略そのものを見直す必要がある。どの企業を存続させ、どの企業に統合や淘汰を促すかは、産業政策の中核として位置づけられるべきだ。
自動車部品産業の崩壊は終焉ではない。それは、部品作りの役割が産業の中核から周縁へ移行することを意味する。次の時代において、どの機能を維持し、どこに新たな中核を形成するのか。この問いに真剣に向き合うときが来ている。