「EVシフト」で切り捨てられる76%――倒産1.3倍、中小「自動車部品メーカー」が沈む下請け令和構造
2024年度、倒産した自動車部品メーカーは32件に達し、過去10年間で最多となった。中小企業の存続危機が顕在化する中、EVシフトと国際情勢の変動が産業再編を加速させている。部品供給の再編成とサービス型製造業への転換が求められる今、業界の未来は大きな岐路に立たされている。
車両設計の統合化が招く再編

2024年度の倒産増加は、短期的には為替変動や関税といった外的要因の影響が大きいとされる。しかし、より本質的な要因は、自動車のつくり方そのものの変化にある。
電気自動車(EV)シフトの進展により、内燃機関向けの部品が市場から次々と姿を消している。エンジン、トランスミッション、排気系、燃料系など、従来の自動車に不可欠だった複雑な機構は、
・モーター
・バッテリー
・インバーター
へと置き換えられつつある。長年積み上げてきた技術や設備が、一夜にして不要になるリスクが現実のものとなってきた。
さらに深刻なのが、EV化にともなう
「車両の統合設計」
の潮流だ。テスラをはじめとする新興EVメーカーは、車載ECU(電子制御ユニット)の数を大幅に削減し、ソフトウェアによる一元的な制御へと移行している。この変化により、多数の部品を組み合わせて構成されていた従来のサプライチェーンは分解され、システムベースの調達へと再編されている。
結果として、個別部品では受注が難しくなり、システム単位で開発・供給できる企業だけが生き残る構図が形成されつつある。