ETC障害で「通行料 = 0円」 利用者9割は「後日支払い」ガン無視も、NEXCOがやたら固執したワケ
2025年4月6日、NEXCO中日本管内で発生したETCシステム障害が、多くのドライバーに料金未払いを招いた。この事態は、高速道路料金の本質を問う重要な契機となり、システムの信頼性や事業者の対応のあり方を再評価する必要性を浮き彫りにした。
利用者不満とNEXCOの温度差
今回の件について、NEXCO中日本に全く落ち度がなかったとはいい切れない。大規模なETCシステム障害は、NEXCO中日本の備え不足を浮き彫りにした。法的には、
「高速道路の通行料金には所要時間の保証という性格を含まないため、払い戻しや支払い免除・減額は行っていない」
という整理には一定の整合性がある。しかし、例外的な事態にどのように対応するのか、という点には答えがない。
事前のシミュレーション不足が、今回の混乱を引き起こしたことは否定できない。現状、危機管理検討委員会の見解と、一般利用者の
「なぜあれだけの迷惑をかけたのに、料金を払わなければならないのか」
という不満には大きなギャップがある。この温度差を解消するために、NEXCO中日本はもしもの事態を想定し、それを利用規約に反映させる必要があった。