「技術の日産」は蘇るか? 7500億円赤字とEVシフトの遅れ…鴻海と禁断の蜜月? シャープの二の舞避けられるか

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日産自動車は7500億円の巨額赤字を計上し、経営再建の岐路に立たされている。電動車シフトの遅れと過剰投資の影響で、業績は深刻な状況に陥る中、鴻海との資本提携が新たな転機を迎えようとしている。シャープの事例を踏まえ、日産は再び輝くための存在意義を問われている。

鴻海提携打診の現実味

日産自動車のロゴマーク。2022年1月14日撮影(画像:時事)
日産自動車のロゴマーク。2022年1月14日撮影(画像:時事)

 日産自動車は2025年4月24日、2025年3月期の業績予想を下方修正した。売上高は12兆6000億円、営業利益は850億円を見込む。一方で、競争環境の変化や販売不振の影響により、純損失は最大7500億円に達する見通しだ。

 従来予想していた純利益800億円から、大幅なマイナス転換となる。今回の修正には、5000億円を超える減損損失や600億円超の構造改革費用が含まれる。赤字額はリーマン・ショックのあった2009年3月期(2337億円)の約3倍に膨らんだ。この発表を受け、当日の日産株は乱高下。終値は331円だった。

 日産はこれまで経営再建策の迷走を繰り返してきた。電動車への移行でも他社に後れを取っている。そうしたなか、台湾・鴻海精密工業(ホンハイ)が日産に対し資本提携を打診している。

 かつて鴻海は、シャープ買収で家電業界に衝撃を与えた。今回も再び市場に激震を走らせるのか。それとも、鴻海・日産・シャープによる新たな製造連合の誕生につながるのか。経営悪化が深まる日産を巡り、両社の動きに注目が集まっている。

 本稿では、現実味を帯びつつある日産と鴻海の経営統合の行方を検証する。また、傘下のシャープを巻き込んだ次世代コンソーシアム形成の可能性を探る。

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