「技術の日産」は蘇るか? 7500億円赤字とEVシフトの遅れ…鴻海と禁断の蜜月? シャープの二の舞避けられるか
日産自動車は7500億円の巨額赤字を計上し、経営再建の岐路に立たされている。電動車シフトの遅れと過剰投資の影響で、業績は深刻な状況に陥る中、鴻海との資本提携が新たな転機を迎えようとしている。シャープの事例を踏まえ、日産は再び輝くための存在意義を問われている。
鴻海との統合論の背景

こうした厳しい経営環境のなか、日産に手を差し伸べたのが鴻海だ。鴻海は2019年にEV分野への参入を決断し、2020年には自社開発のMIHプラットフォームを発表した。その後、台湾の裕隆汽車との協業やEVの受託生産を進めてきた。
ただし、自社ブランドによる販売やブランド戦略では課題が残る。完成車メーカーとしての地位をまだ確立できていないのが現状だ。
一方で、鴻海の自己資本は約6兆円に達する。日産にとっては、その潤沢な資金力が大きな魅力となる。さらに、約2000社とされる巨大なサプライチェーンや、EV関連の先端量産技術を取り込むことで、EVシフトの遅れを挽回できる可能性がある。
両社が資本・生産・開発の各分野で連携を深めれば、世界のEV市場でスケールメリットを活かした新たな競争力を創出できる余地もある。