引退車両が海外で大活躍! 日本の技術が「途上国」の発展に貢献する根本理由

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鉄道車両のリユース・リサイクルは、環境負荷軽減やコスト削減の観点から重要な役割を果たしている。国内外での活用事例が増加する中、特に東南アジアでは日本の中古車両が高い需要を誇る。しかし、2023年にインドネシアが中古車両輸入を禁止し、新たな挑戦が浮上した。

引退後にリユース・リサイクル

解体される鉄道車両(画像:日本総合リサイクル)
解体される鉄道車両(画像:日本総合リサイクル)

 鉄道車両は引退後、リユースやリサイクルされる。リユースの場合、大手鉄道会社の車両が国内の地方鉄道や第三セクター鉄道へ移管されたり、海外に渡って引き続き使用されたりすることがある。主な行き先は東南アジア諸国だ。

 一方、リサイクルでは、解体された車両が鉄や銅などの金属、ガラスやプラスチックなどの非金属、さらにはレアメタルに分類され、再資源化される。日本で生産される鉄道車両の57%はアルミ製で、新幹線や東京メトロの車両は100%アルミだ。アルミ車両は

・軽量化
・製造コストの削減
・省メンテナンス

といった利点があり、リサイクル性の高さもそのひとつだ。アルミ合金を再生する際、エネルギー消費量は新たにアルミを精製する場合のわずか3%で済む。

 このように、鉄道車両は引退後にリユース・リサイクルされるが、なぜ海外でも再活用されているのだろうか。

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