コミュニティーバスをより魅力的にするには、一体何が必要でしょうか?【連載】町バスに乗って(1)

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都内を巡るコミュニティーバス。安価で気軽に乗れるツールとして人気だが、課題点が無いわけではない。

別のバスへの乗り継ぎが楽しい

都内を走る「Bーぐる」(画像:下関マグロ)
都内を走る「Bーぐる」(画像:下関マグロ)

 さまざまな路線に乗ってみて気が付いたのは、車内放送で別の区のコミュニティーバスへの乗り継ぎが案内されることだ。

 東西めぐりんに乗っているとき、千駄木駅を通過する場所で

「文京区コミュニティーバス『Bーぐる』へのお乗り換えはこちらが便利です」

と車内放送されていた。これを何度も聞いていたら、Bーぐるに乗り継いでみたいと思い始めた。

 というわけである日のお昼前、千駄木駅で下車し、Bーぐるに乗り換えようとした。だが、肝心のBーぐるの停留所が見当たらない……。同じ場所にあるのかと思ったら、そうではないようだ。

 マップなどを見ると不忍通りにあるようなので、行ったりきたりしながら探すもなかなか見つからなかったため、通行人の男性に聞いたら親切に教えてくれた。Bーぐるの停留所はめぐりんの停留所から結構離れていた。

 そしてBーぐるに乗車、Suicaで100円だ。初めて乗ったが、車内はめぐりんとよく似ていた。委託会社がどちらも日立自動車交通(足立区)だからか。千駄木・駒込ルートをぐるりと1周回って戻り、再びめぐりんに乗って帰宅した。

コミュニティーバスの抱える問題

都内を走るコミュニティーバス(画像:下関マグロ)
都内を走るコミュニティーバス(画像:下関マグロ)

 めぐりんやBーぐるのようなコミュニティーバスは都内すべての区で運行されているわけではない。江戸川区、品川区、中野区、目黒区では運行されていない。だからこそ、区内にコミュニティーバスを乗り継げるネットワークがあればいいと思った。都バスなどとの連携も進めばなお良いのではないか。

 というのも、足の悪い人にとって電車はとても乗りづらい。エレベーターはあるが、階段の上り下りがまったくないわけではなく、足の悪い人にとって電車を使った移動はかなりの負担になる。

 国交省のウェブサイトによれば、全国各地でコミュニティーバスや乗り合いタクシーの導入は進んでいるという。しかし、コミュニティーバスは導入が増える一方、既存路線バスとの競合問題を抱えている。

 また、コミュニティーバスの輸送実績を見ると収支率が40.1%と低く、財政負担が大きい状況にある。そのため、持続可能な地域公共交通を形成するためには効率的な運営計画を立て、収支率を向上させる工夫も必要だという。収支率とは運送支出に対する運送収入の割合を指す。

 これを解決するには、コミュニティーバスがさらに魅力的なものになり、結果として乗る人が増えればいいのではないか。であれば、どのようにしたらさらに魅力的になるのか。皆さん、よいアイデアがあったら教えてください。

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