オーバーツーリズム議論は時代遅れ!「インバウンド多い = 社会問題」ではなく、適切な管理がカギ! 日本に求められる「バランスの取れた観光」とは
日本の観光政策は、単なる観光客数の増加にとどまらず、地域との調和を重視した持続可能な発展が求められている。観光地ごとの「バランスの取れた観光」の実現に向け、地域経済、環境、社会の三つのバランスを如何に保つかが重要な課題となる。
地域との調和を目指す観光

日本の観光はこれまで、
「インバウンドの増加 = 成功」
という単純な評価基準に基づいて評価されてきた。しかし、前述のオースダム会長が指摘するように、単なる「オーバーツーリズム」の問題に留まらず、観光が地域に与える影響や、その持続可能な発展のあり方に注目することが重要だ。
「バランスの取れた観光」に関しては、画一的な解決策は存在しない。むしろ、地域ごとの条件を踏まえた適切な戦略を立てることが求められる。
今後、日本の観光が目指すべき方向性は、「観光客を増やす」ことにとどまらず、地域と観光がどのように調和するかという課題に向き合うことだ。政策立案者や観光業界、そして私たちひとりひとりがこの視点を持つことが、持続可能な観光の未来を切り開く鍵となるだろう。