電動スライドドアで子どもがケガ!? 事故データで判明…「指挟まれ」10件、「頭挟まれ」4件 市場急成長の裏に潜む危険と安全対策とは
パワースライドドアは、子育て世帯にとって便利な機能として人気を集め、今後24億5000万米ドルに達する市場の成長が予測されている。しかし、便利さゆえに挟み込み事故のリスクも増加。子どもを守るためには、安全な使用法を理解し、注意深く操作することが不可欠だ。
子どもを守るドア操作の基本

パワースライドドアには、ドア自体に危険回避機能である「挟み込み防止機構」が搭載されている。この機能について、トヨタ・ヴェルファイアの取扱説明書には「挟み込み防止機能が作動するセンサーは、パワースライドドアの前端部の上の方についていて、このセンサーが押されることによって挟み込み防止機構が作動する」と記載されている。
筆者はこの事実を知るまで、ドアのどこに物が当たっても機能が作動すると考えていたが、実際は異なっていた。
もし購入時にこのような説明がされていれば、パワースライドドアの使用時にもっと注意が払われるようになったかもしれない。さらに、自動車の機能を理解していれば、回避可能な事故やトラブルを減少させることができ、子どもが挟まれる事例も減少するだろう。ユーザー自身が危機管理意識を持ち、説明を受ける姿勢が求められる。
その上で、パワースライドドアを開閉する際は、子どもがドアの近くに手足や頭を出していないか確認し、操作前に「閉めるよ」などと声をかけることが重要だ。
今後、技術の進展により自動車にはさらに便利な機能が搭載されるだろう。その際、親は子どもの安全を守るために最悪の事態を想定し、未然に防ぐ方法を考える必要がある。