電動スライドドアで子どもがケガ!? 事故データで判明…「指挟まれ」10件、「頭挟まれ」4件 市場急成長の裏に潜む危険と安全対策とは
パワースライドドアは、子育て世帯にとって便利な機能として人気を集め、今後24億5000万米ドルに達する市場の成長が予測されている。しかし、便利さゆえに挟み込み事故のリスクも増加。子どもを守るためには、安全な使用法を理解し、注意深く操作することが不可欠だ。
子育て世帯の車選びに必須機能

パワースライドドアは、ボタンひとつで自動的にドアを開閉でき、狭い駐車場でも隣の車や壁に当てる心配が少ない。このため、子どもを乗せた状態でも安心して乗り降りができ、特に子育て世帯にとっては非常に便利なシステムとなっている。
実際、家族が増えることをきっかけに、パワースライドドア搭載の車を購入する家庭も増加している。ソニー損害保険(東京都大田区)が2023年2月に実施した「3歳未満児の子育て家庭のカーライフ実態調査」では、第一子の妊娠・誕生を契機に車を購入した416名に対して、「車選びで重視したこと」として最も多かった回答が「子どもを乗せ降ろししやすい」(40.1%)であり、
「電動スライドドアが付いている」
との回答も29.3%を占めている。また、購入された車種のトップ3は、「N-BOX(ホンダ)」、「ヴォクシー(トヨタ)」、「セレナ(日産)」で、いずれもパワースライドドアを搭載している。
このように、両手がふさがりがちな子育て世帯にとって、パワースライドドアは大きな利便性を提供する機能として高く評価されている。