首を挟まれた子どもが亡くなりました あなたは「パワーウインドー」の危険性を再認識していますか?
東京都練馬区で、2歳の女の子がパワーウインドーに挟まれ死亡する事故が発生。チャイルドシートの着用状況は47.9%と低く、事故防止には正しい使用法の理解が不可欠。JAFや関連団体が講習会を開催し、子どもの安全確認の重要性が再認識されている。
パワーウインドーの危険

2024年5月21日、東京都練馬区で悲惨な事故が起きた。クルマの後部座席に座っていた2歳の女の子が「パワーウインドー」に首を挟まれて死亡したのだ。
このクルマを運転していたのは母親で、事故が起きた際、女の子は運転席側の後部座席に座っていた。母親は、「換気のために窓を開けた後、子どもが座っていない窓を閉めたと思う」と説明。しかし、そのとき、女の子のチャイルドシートのベルトは締められていなかったようだ。
この状況から考えると、子どもの安全確認が十分にできていないままパワーウインドーを操作してしまったことが事故の原因ではないかと筆者(小島聖夏、フリーライター)は思う。子育て中は、ちょっとした不注意や確認不足がさまざまなトラブルを引き起こすことがあるからだ。
こども家庭庁は、ウェブサイトで0歳から6歳(小学校入学前の未就学児)の子どもに起こりやすい事故やその予防法、もしものときの対処法をまとめた「こどもを事故から守る!事故防止ハンドブック」を公開している。そのなかには、パワーウインドーに関する注意点も記載されている。
では、今回のようなパワーウインドーの挟み込みによる事故を防ぐためには、どのような注意が必要で、どのように使うべきだったのだろうか。1児の母でもある筆者が考えてみたい。