小浜・京都ルートは「千年の愚行」 ついに仏教界の怒りも招いた北陸新幹線・大阪延伸問題! 年内詳細ルート決定断念、地下水問題で揺れる計画の行方とは
北陸新幹線の与党整備委員会は、小浜・京都ルートの年内詳細ルート決定を断念した。京都府と京都市が地下水などの環境への影響を懸念したためで、計画の進展が不透明となっている。
京都仏教会の強い反発

京都府内の反対の動きはさらに加速している。そのひとつが宗派を超えた京都府内約1100か寺が加盟し、地域に強い影響力を持つ京都仏教会の反対だ。小浜・京都ルートを
「地下水脈の途絶などの問題を軽視している。自然を敬いながら共存すべきだという仏教の教えとかけ離れた『千年の愚行』だ」
と批判し、西脇知事に計画再考を求める要望書を提出した。西脇知事は定例記者会見で
「地下水をはじめとする施工上の課題に対し、きちんと検討を加えたうえで慎重な調査と丁寧な説明に努めてほしい」
と述べた。京都市総合政策室は
「松井市長が伝えた懸念に対し、どう対応するのか見ていきたい」
としている。京都府議会は自民、公明、府民クラブの3会派が提出した国に説明責任を求める意見書を可決した。
京都府市や反対住民は国や整備委員会の動きを注視している。十分な説明責任を果たし、京都府市や反対住民を納得させられなければ、膠着状態が長期化しかねない。瀬戸際に立たされた国や整備委員会はどう出るのだろうか。