マンネリ化し始めた「観光列車」 似たようなデザイン&サービスで本当にいいのか? 現代人を魅了するための「三つの逆転策」を考える
観光列車は地域活性化や収益改善に貢献しているが、その人気は年々低下している。飽きられないためには、季節ごとに新しい体験を提供したり、ターゲット層に合わせたサービスを展開することが重要だ。鉄道事業者が実践すべき「三つの逆転策」とは何だろうか。
柔軟対策で観光列車を進化

筆者の意見と反対意見を整理すると、観光列車が飽きられないためには、「固定要素」と「変動要素」をうまくバランスを取ることが重要だと考えられる。
・固定要素:一定のテーマやデザインを維持することで、利用者や沿線地域に安心感を与える。これにより、変動要素を減らし、過剰なコスト負担を抑えることができる。
・変動要素:季節限定の食事メニューやイベントを、規模を大きくしすぎず、過剰に行わないことで、リピーターが飽きないようにし、獲得していく。
地域との連携については、地域に過剰な負担をかけないシステムを作ることが求められる。例えば、
・地域の青果物の生産者と連携した短期イベント
・地域資源を活用した低コスト施策
が現実的だ。また、SNSを活用して利用者の声を柔軟に反映させたり、ターゲット層に特化したりした広告戦略を取ることも重要である。
観光列車の車両はリニューアルされることが多く、意外にも老朽化が早い。コスト面を考えると、既存の車両を観光用途にも使えるように兼用車両として活用することで、柔軟な対策が可能になる。また、前述のプロジェクション技術を使って車両の雰囲気を変える方法もある。柔軟性や可変性は情報技術で実現できる。
運賃が安い観光列車を求める声も多いため、既存の車両を活用した戦略を試してみる価値がある。その結果を見て、観光列車をより良くするために収束させることも戦略として重要である。
観光列車は地域や利用者とともに成長するべき存在であり、特別感を保ちながらも柔軟性や持続可能性を備えた運営が成功の鍵となるだろう。