自衛隊「職務中の死亡事故」はなぜ止まらないのか?4月のヘリ墜落で8人死亡、背後に潜む人災の実態とは

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自衛官の殉職事故が相次いでいる。これにともない、訓練方法や組織の安全意識が問われている。適切な対策が取られず、現場任せの風潮が根本的な問題を放置している。人員不足や疲労の蓄積が事故を引き起こしており、組織全体の見直しが急務だ。事故を防ぐためには、訓練方法の改善や教育体制の強化が不可欠であり、これを怠るとさらなる悲劇を招くことになる。

止まらない税金の浪費

2024年4月、陸上自衛隊自衛官候補生による発砲事案調査委員会「陸上自衛隊自衛官候補生による発砲事案調査報告書について」(画像:陸上自衛隊)
2024年4月、陸上自衛隊自衛官候補生による発砲事案調査委員会「陸上自衛隊自衛官候補生による発砲事案調査報告書について」(画像:陸上自衛隊)

 両社を維持するために無駄な調達も行われている。ヘリコプター搭載護衛艦「いずも」級の2隻には、不要なNEC製のバウソナーが装備された。初めの計画では、艦隊の旗艦として艦隊の中央に位置するいずも級にはバウソナーは必要ないとされていたが、

「大人の事情」

で1基100億円以上のソナーが装備されることになった。このソナーは表面がゴムで覆われており、数年おきに取り換える必要があるため、多額の費用がかかる。また、不要なソナー要員も必要となる。イージス艦ですら充足率が6割程度にすぎないのに、不要なソナー要員を配備しなければならない。これほどまでに売り上げを増やさなければならないのなら、両社の事業統合を行うべきだろう。

 しかし、防衛省は両社の事業を統合して能力や生産性を高めようとはしない。筆者(清谷信一、防衛ジャーナリスト)は2024年、木原稔防衛大臣にこの問題をただしたが、

「事業統合は民間の問題」

との認識を示した。唯一のユーザーである自衛隊が調達側としての意識を欠いているため、将来も低性能で高価格のソノブイやソナーを調達し続けて税金を浪費しても構わないと公言しているのと同じだ。もちろん、ソノブイの問題が直接的に事故の原因とはいわないが、原因をさかのぼれば関係がないともいえない。「川下」の問題だけを見れば、同様の事故は今後も起こるだろう。

 2023年6月、岐阜市の陸上自衛隊の射撃場で、実弾射撃の訓練中に隊員が小銃で銃撃され、ふたりが死亡、ひとりが重傷を負った事件が発生した。犯人の19歳の元自衛官候補生は、弾薬を奪おうと考え小銃を発射したとして、強盗殺人などの罪で起訴されている。

 2024年4月、陸自は内部に設置した調査委員会の報告書を公表した。これによると、元自衛官候補生が所属していた部隊では、規則に基づいて適切な服務指導が行われていたが、

「武器を持つことの自覚と心構え」

が元候補生には養成されていなかったとされている。

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