民営化の公約「ローカル線もなくなりません」は結局、守られたのか?【短期連載】国鉄解体 自民党「1986年意見広告」を問う(6)
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ローカル線の存続は地域経済にとって非常に重要だ。2020年代のJRグループは、赤字路線の見直しを迫られている。特にJR北海道をはじめとする三島会社は厳しい状況にあり、地域住民との協力が求められている。赤字路線を廃止すると地域のアイデンティティが脅かされるため、持続可能な鉄道を支える新たな枠組みを早急に構築する必要がある。
ワンJR実現の道筋

最後に、本連載を通じて公約が守られたかどうかを評価して締めくくりたい。
・全国画一からローカル優先のサービスに徹します:△
・明るく、親切な窓口に変身します:△
・楽しい旅行をつぎつぎと企画します:〇
・会社間をまたがっても乗りかえもなく、不便になりません。運賃も高くなりません:×
・ブルートレインなど長距離列車もなくなりません:×
・ローカル線(特定地方交通線以外)もなくなりません:×
「×」が6項目中3項目を占めており、公約は全体として守られていないと判断する。
民営化によって設立されたJR各社は、経営努力を重ねた結果、旅客サービスが向上した面も確かにある。しかし、一方で分割によってJR各社の連携が薄まり、境界駅での乗り換えの増加やサービスの分断といった旅客に不利益をもたらす状況も生じている。JR各社は自社の利益を優先するあまり、他の交通機関との競争でサービスが劣るケースも見られる。さらに、赤字路線の廃止に向けた検討も全体として進んでいる。
結局、各社の壁を乗り越えて
「ワンJR」
を実現することが、鉄道の競争力を回復させる最善の道である。そのためには、国をはじめとするステークホルダーの協力が必要だ。国が鉄道を支援するために、鉄道利用者から徴収する「ユニバーサル料金」の導入も提案したい。
JR各社が団結することで、JRの未来を切り開き、JRを取り巻くステークホルダーへの最大の利益還元につながると確信している。